こんにちは!
わたしは呼吸器内科2年目、医者として働き始めてからは4年目になります。
医者という仕事は責任が重く、日々更新される果てしない医学知識を勉強し続ける必要があり、それに加えて毎日膨大な量な仕事をこなさなければならないとても大変な仕事です。
医者の仕事が辛くて本気でやめようと思ったり、毎日不安な気持ちで仕事に行っていた時期もありました。時にはプレッシャーに耐えられずに休職をしたこともあります。
ですがいろいろな本を読んだり生活スタイルを見直し続けてきて、以前のように仕事に余計な不安をもつことはなくなり、現在は前向きに楽しく取り組めています。
まだ正解に辿りつけたとは思っておらず今後も試行錯誤を続けていきたいと思いますが、今後医者を目指そうか迷っている方や現在仕事で悩みを抱えている方に少しでも解決のヒントをお届けできたらと思いこのブログを始めました。どのようなマインドや生活スタイルで仕事に臨んでいるか、また、主に若手の医師に向けて、わたしが経験・勉強した知識を共有できるように発信していきたいと思います。
仕事は人生の多くの時間を費やすものです。1人でも多くの人が「仕事が楽しい!」と思えて幸せな充実した人生を送れるように願っています。
さっそくですが、今回の記事ではわたしの思う医者の仕事をやっていてよかったと思うこと、大変だと思うことをそれぞれお話ししていきたいと思います。
医者の仕事をやっていてよかったと思うこと
①自分の成長を実感できる!
毎日勉強をしたりいろんな症例を経験しているうちに、1ヶ月前の自分には絶対にできなかったと思うようなことが気が付いたらできるようになっている、ということが多々あります。知識や技術面の成長だけでなく、他の医者やコメディカル(看護師さんや薬剤師さん)との関わり方、患者さんとのコミュニケーションなどだんだん上手にできるようになっている実感が持てます。仕事は頭を使わない単純作業ほど辛く、試行錯誤して工夫や改善していけるものほど面白いと思います。そういう意味では医者は一生成長していけるとても面白い仕事だと思います^^
②患者さんからの信頼、感謝を感じられる!
一般的に研修医は入院患者さんを上級医と一緒に担当することが多く、退院後の外来診療には携わらないことが多いです。わたしの病院でも研修医のうちは入院患者さんの担当のみで、退院するとその患者さんとの関わりはおしまいでした。ですが専攻医になって外来患者さんを担当するようになると、「先生が一生懸命みてくれているから信頼している」「いつもお仕事大変だね、ありがとう」などと感謝の言葉をいただけるようになってきました。これは本当に本当に嬉しくて、仕事をがんばっててよかったと思えます。
③若いうちから収入が多い!
勤める病院によりますが、初期研修時代から平均よりかなり多くの収入を得ることができます。わたしはいわゆるハイパー病院と言われる忙しい市中病院で初期研修を行い、お金の勉強をする暇もなく(「お金について勉強する」という発想さえありませんでした^^;)、銀行口座にいくら入っているのかも知らずに欲望のまま使っていましたがそれでも自動的にお金は貯まっていきました。若いうちに多くの収入を得られるということは、今後の人生の選択肢を増やすかなり大きいメリットだと思います。
④身内から褒められる!笑
わたしは親や親戚が医者というわけではなかったので、医者になったことで特におじいちゃんがとても喜んでくれました。
「他人が喜んでくれるから」という理由だけで職業を選ぶのはおすすめしませんが、やっぱり身内が喜んでくれるのは嬉しいです。
医者の仕事をやっていて大変だと思うこと
①とにかく仕事量が多い…
医者の仕事はたくさんあり、予想外に急に忙しくなることもしょっちゅうです。診療でわからないことや始めて経験する症例もたくさんあり、その場合は文献を調べたり上級医に相談したりと前もってしっかりと準備をする必要があります。日中の忙しない時間にじっくりと調べ物をするのは難しいので、早朝や夜の業務終了後、休日にもやらなければならないこともあります。診療科や働く病院を選べばある程度仕事量を減らすことはできると思いますが、それでも若手のうちはある程度の時間投下が必要です。
②当直が大変…
夜中に呼ばれて対応をするのは言うまでもなく大変です。さらに夜間は上級医への相談も気軽にはできませんので、若手のうちは1人で対応しなければならない精神的なプレッシャーも大きいかと思います。
病院や診療科によりますが、当直の翌日も通常通り勤務をしなければならない場合もあります。ただし最近は医師の働き方改革も進んできており、翌日は帰れる場合は増えていると思います。
③医学知識が膨大でいくら勉強しても追いつかない…
医学は日々進歩する、というのは本当です。本当に「日々」進歩しています。「とにかく勉強しなきゃ」という焦りはあるけど学生のころみたいに体系立ったカリキュラムや教科書や問題集があるわけではなく、勉強する優先順位やなにを使って勉強するかなどがわからないという状態が続いていました。本や教科書を1から読んでいくのも悪くはないですが、まずは目の前の疾患についてひたすらに調べて考えて実行していくことが1番効率が良いやり方だと思います。
④責任が重い…
よく言われることですが、学生の頃は責任はありませんが社会人になったら自分の言動に責任が伴います。医者の場合はその責任がかなり重くなります。わたしも学生から研修医になってからしばらくはその責任に押し潰されそうになっていました。前述しましたが、あまりのプレッシャーに耐えられなくなり休職をし職場を変えたこともありました。
上級医からは「私が若いころはなんでも自分で調べて実践していた」「最近の研修医は甘えてすぐに質問しすぎ」などと言われることもあり、相談をするとイライラした態度をとられることもありました。しかし今の時代は情報の量が膨大となり、教科書やガイドラインに書いてある知識はほんの一部です。さらに昔はパターナリズムといって医者が一方的に治療方針を決めて患者さんはそれに従うというスタイルが一般的でしたが、現在は患者さんも情報にアクセスできるようになりある程度の知識をもって受診する方も多いです。そんな時代背景の中で、全て自分で判断して責任を負う必要はないと思います。ある程度自分で調べて判断することは必要だと思いますが、少しでも方針に不安があったり特に初めて経験する症例では一度上級医に相談するべきだと思います。もし、それで怒られるような職場、相談する相手や時間もないような職場であれば職場を変えることも検討した方がいいと思います。逆にこれから研修病院をさがすという方は相談しやすい環境かどうか(相談しやすく知識や経験もある5年目〜8年目くらいの医者がいるかどうか、相談する時間的余裕があるかどうか)を判断基準にいれて見学にいった方がいいと思います。
最後は少し話がそれましたが、どんな仕事にも大変なことはあると思います。それを少しでも前向きに捉えて、楽しく、充実した仕事ライフを過ごせるように工夫し続けていきたいと思っています^^
今後の記事で、具体的にどのようにマインドや生活スタイルを改善していったかをお伝えしていければと思います!
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